2018年も日本からノーベル賞受賞者が選ばれた。免疫に関係するタンパク質「PD-1」を発見した京都大学の本庶佑氏にノーベル医学・生理学賞が決まり、中国でも注目されている。中国メディアの捜狐は3日、「18年で18人! 日本のノーベル賞受賞者はなぜこんなに多いのか」と題する記事を掲載した。日本の教育に理由があるとして中国も見習うように勧めている。

 記事は、日本人のノーベル賞受賞について、米国国籍を取得した人を含めると26人目となると紹介。今世紀に入ってからの18年で日本人の受賞は18人、つまり1年で1人という非常に速いペースであると伝えた。2001年に日本は「今後50年で30のノーベル賞」を目標としてきたが、このままでいけば現実のものとなりそうだとしている。

 一方の中国人受賞者は非常に少ないが、日本とは何が違うのだろうか。記事によると、中国メディアは科学者個人の努力にとどまらず、日本には「長期的に安定した基礎研究を行える環境」が整っていることにあると報じたという。特に、日本のノーベル賞受賞者は多くの中国人学者と違い、「良い子ども時代を過ごしている」と指摘している。

 例えば、彼らの多くが子ども時代自然に親しむ環境に恵まれ、好奇心が旺盛だったという。2008年にノーベル化学賞を受賞した下村脩氏も、最初はオワンクラゲという生物の発光の不思議を明らかにしたいという一心だったそうだ。記事は、「研究というのは苦しむものではなく、好奇心を持ち勇気をもって挑戦することから始まる」と感心している。

 ほかには、本をよく読むこと、家庭での教育で子どもの自立を重視していること、小中学校の教師は教え方の面で自由の幅があること、大学での研究も功利を急ぐモデルの影響をあまり受けていないこと、国際交流によって視野を広げていること、独立した研究環境で余計な邪魔が入らないこと、基礎研究が大学での研究のなかでも人気があることを理由として挙げた。

 本庶氏も、何ができるかではなく「何が知りたいか」、また「教科書に書いてあることすべてを信じてはいけない」などとコメントしている。日本の教育は好奇心を大切にし、自由な研究を受け入れる体制ができていることが、ノーベル賞の受賞につながっていると言えそうだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)