中国では間もなく10月1日の国慶節に絡めた大型連休を迎え、秋の観光シーズンのピークに入る。中国メディア・参考消息は16日、今年の訪日外国人観光客が史上初めて3000万人を超える見込みである一方、日本国内の観光地では「観光汚染」に対する懸念が高まっているとする記事を掲載した。

 記事は、「日本の伝統的な『おもてなし文化』が淡白になりつつある。なぜなら、日本の多くの観光スポットで住民たちが外国人観光客のマナーの悪さ、公共交通機関利用客のモラルのなさを声高に叫ぶようになったからだ。8月時点ですでに今年の訪日外国人観光客が2000万人を突破し、年間では3000万人を超える見込みである。観光業界は続々とやって来る外国人観光客を歓迎しているが、現地住民は不満を募らせているのだ」とした。

 そのうえで、日本屈指の観光都市・京都では「バスに乗れなくなった」、「ゴミを分別しない」などといったクレームが相次いでおり、観光客と現地住民との摩擦が強まっていると紹介している。

 そして、京都市の観光当局の担当者もこの問題を意識しており、「観光客の増加が京都市民の日常生活に影響を及ぼしているのは間違いない。PR活動を展開して、観光客のモラル強化に取り組んでいる」と語ったほか、市としてピーク時期をずらした観光を呼びかけることもしていると伝えた。

 さらに、「われわれの目標は現地市民と観光客の共存、相互利益であり、新しいアイデアで問題を解決していきたい。対抗や衝突といった角度で問題に対処することなく、細やかな仕事によって調和の取れた共存を実現すべき」という同市担当者の考え方を紹介した。

 急激に増える観光客に対して、現地住民が驚きを不安を覚えるというのは自然な自己防衛の心理と言えるだろう。観光客と現地住民の調和を実現するには、双方が互いについて理解し、配慮し、リスペクトする姿勢が欠かせない。どちらか一方が欠けてしまえば、「自己防衛」の意識が強まり「対抗と衝突」の道を進んでしまうことになる。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)