中国の路地を歩いていると、時々身の危険を感じることがある。それは治安の悪さによるものではなく、ほとんど音のしない電動バイクが突然背後からやって来て通り過ぎていくからだ。中国メディア・東方網は15日、「電動バイクはこんなに便利なのに、どうして日本で見かけることが少ないのか」とする記事を掲載した。

 記事は、「中国国内の交通手段として日常的に最も多く見かけるのが電動バイクだ。小さいボディながらスピードが出せ、値段も安く、使用コストも低い。特に、大中都市でエンジンバイクの乗り入れ禁止が相次いだことで、電動バイクは完全に従来のエンジンバイクの地位を乗っ取った。今や昼夜問わず、どこでも電動バイクが疾走する光景を見るようになった」と紹介した。

 そのうえで、「どうしてこんなに小さくて便利な乗り物が、ただでさえ国土が狭い日本で滅多に見られないのだろうか」と疑問を提起。「日本は工業大国でさまざな製品で世界のトップに立っている。なかでもバイク業界は極めて発展しており、ホンダ、スズキ、ヤマハ、カワサキといった有名な4大メーカーを輩出している」とし、エンジンバイクの技術が成熟していることから、電動バイクのニーズがあまり強くないとの見解を示した。

 また、「重要なのは、日本では世界的都市の東京でもエンジンバイクを禁止していないことだ」と指摘。エンジンバイクは電動バイクよりも航続距離が長く、使用コストもそこまで変わらない一方、電動バイクはバッテリーの寿命が短く、交換費用もかかること挙げ、「わざわざ電動バイクに換えようなどという奇特な人はいないのだ」としている。

 1人、もしくは、2人乗りのエンジンバイクはよほどの高排気量でなければ自動車よりもはるかに燃費が良く、「電動化」のメリットとはなりにくい。逆に、記事が指摘するように航続距離が短いことで充電の手間が給油より増えてしまうことがネックになる。日本が不思議なのではなく、エンジンバイクの締め出しによって人為的に電動バイクを普及させた中国の状況の方が特殊なのだろう。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)