中国メディア・東方網は10日、中国での自動車生産撤退を発表した日本の自動車メーカー・スズキについて「撤退の理由は、中国人がお金を持ち過ぎたからかもしれない」とする記事を掲載した。

 記事は、今月4日に長安自動車が公式サイト上で、スズキとスズキの中国法人が持つ長安スズキの株式をすべて買い取り、スズキが合弁を解消することを発表したと紹介。また、スズキが5月末にも昌河スズキの株式をすべて江西昌河自動車に譲渡しており、半年のうちにスズキが中国から全面的に撤退することになったとし、その理由はなぜなのかと疑問を提起した。

 そして、その答えとしてまず同社の中国での足跡を振り返り、「中国人がまだ経済的な乗用車を作れなかったなか、1992年にアルトが中国市場に入り、長安スズキが設立された。アルトは非常に安い価格と燃費の良さにより、まだまだ豊かではなかった中国人の間でたちまち人気を博した」と説明している。

 一方で、「スズキの位置づけはバイクと小型自動車の生産で、排気量の多い自動車には絶対に手を出さなかった。小型車の生産にこだわって来た同社だが、経済発展に伴って中国人はますますお金を持つようになり、廉価なスズキ車は徐々に中国人から忘れ去られていったのだ」と指摘。11年に22万台あった年間販売数は5年後の16年に約半分の11万5300台に落ち、今年上半期にはわずか2万4000台という低水準にまで落ち込んだと伝えた。

 記事はそのうえで、「スズキが1元(約17円)で長安スズキ株を売却したというのは決して意外なことではない。なぜなら、長安スズキが持っているのはすでに負の資産であり、挽回しようがないからだ」と解説している。スズキの中国事業もいわば平成の頭に始まって平成の終わりに一段落するという形になった。新たな天皇が即位して元号が変わるのは日本国内の話だが、この30年間で大きな変化が生まれ、時代の一区切りを迎えつつあるのは、日本だけではないようだ。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)