中国人の間で日本旅行が大人気だが、逆に日本人の中では中国旅行への熱はすっかり冷めてしまったようだ。中国メディアの今日頭条は8日、日本へ行く中国人旅行者はどんどん増えているのに、どうして中国に来る日本人は増えないのかと題する記事を掲載した。

 中国への旅行は、距離の近さや歴史、世界遺産の多さ、本格中華が楽しめることなど利点が多かったが、日本人旅行者の数は減少を続けているようだ。ではなぜ日本人は中国に行かなくなったのだろうか。記事は考えられるいくつかの理由を列挙している。

 まず、日本文化は「唐の文化」の影響を受けて発展したが、日本人はこの点を認めたくないため、中国旅行には行かないのだと推測した。2つ目は「経済的」な理由だ。日本は先進国とはいえ、ストレスが大きく生活にゆとりがないので、旅行へは行くことができないのだと論じた。

 3つ目は、「中国の観光地の印象」が悪いこと。旅行者に対するぼったくりや環境の悪さが心証を悪くし、食品安全の問題が頻発しているため、自国で安全なものを食べているのに「どうして中国まで来て地溝油(下水油)を食べないといけないのか」と思うのだろうと自虐的に論じた。最後に「反日感情」のために嫌な思いをしたことがあれば、もう来ないだろうとも付け加えている。

 後者の2つは考えられるものの、前者の2点は日本の現状とは違う。日本はかつて唐から多くを学んだことを否定しておらず、唐の文化は多くの日本人に好意的に受け入れられている。また、お金がないので海外に行けないという理由もあり得ない。中国以外の国へ旅行する日本人はむしろ増えており、なぜ中国へ行く人が減っているかを説明する理由とはなっておらず、的外れな分析だと言わざるを得ない。

 実際には、中国の観光地は中国人自身からさえ敬遠されるようになっているのが現状だ。中国には遺跡や食文化などの魅力が多いのに日本人観光客が減っているというのであれば、日本人に行きたいと思わせるような環境整備に力を入れるべきだろう。(編集担当:村山健二)(写真は、世界遺産のひとつ、中国の雲南省麗江市にある麗江旧市街。写真提供:123RF)