経済成長に伴って大いに国が豊かになった中国だが、新たな問題も数多く抱えている。その1つが、貧富の差の拡大だ。中国メディア・東方網は4日、「世界で貧富の差が最も小さいとされる日本は、どうやってその差を縮めたのか」とする記事を掲載した。

 記事は、日本が貧富の差を縮小するうえで採用した主な措置として3つの点を挙げている。1つめは「所得倍増計画」とし、「戦後の日本は朝鮮戦争特需を経て1953年には経済規模が戦前の最高水準を超えた。一方で、国民の収入は低いままで、国は富んでも民が強くならないという状況に陥った。そこで当時の池田勇人内閣が打ち出したのが、国民の所得倍増を経済発展の第一目標とする所得倍増計画だった。経済成長で所得増をけん引するのではなく、所得増により経済発展を促す方針を取り、計画実施7年目で国民所得は倍増を実現した」と紹介した。

 2つめは、賃金や税金に関する制度の整備だ。異なる業界の従事者の賃金格差拡大を抑制したほか、所得が多い人ほど多額の税金を支払う累進課税制度を設ける一方でひとり親家庭や低所得者に対する補助を充実させること、さらに富豪の子どもの不労収入をある程度抑制することを目的とした財産の相続税制度などが、貧富格差の縮小に貢献していると説明した。

 そして3つめには、充実した社会保障制度を挙げ、その一例として家族の扶養制度について説明。「世帯で夫1人が仕事をすれば、妻が安心して主婦として家事に専念できる社会を作った」と伝えている。

 記事は、「大きすぎる貧富の差は、国民経済の長期的な発展に悪影響を及ぼす。貧富の格差を縮めることに成功した国として、日本の経験は多くの参考にすべき点がある」と評した。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)