日本では考えられないことだが、中国では約6000万人の子どもが農村部で親とは別に暮らし、出稼ぎに出ている両親からの仕送りで暮らしている。「留守児童」と呼ばれるこうした子どもたちは、中国でも深刻な社会問題となっており、事件や事故に巻き込まれたり、精神を病んだりする子どもも多く、自殺にまで至るケースもある。

 しかし、日本では親子が別々に暮らすケースはまれで、共働きや片親家庭の子どもには学童保育という受け皿もある。日本と中国の子どもを取り巻く環境にはどうしてこれだけの違いがあるのだろうか。中国メディアの騰訊は3日、日本にはどうして「留守児童」がいないのかと題する記事を掲載した。

 記事はまず、日本とは制度が根本的に違うと指摘した。日本は、戦後に法律や制度を一新したため、「戸籍」、「住宅」、「公立学校」の3つが整っている。

 戸籍に関しては、日本ではすべての子どもは戸籍と関係なく近くの学校に通うことができる。中国では都市と農村の戸籍に分かれており、戸籍所在地の学校に通わなければならないが、都市の戸籍を取得するにはマイホーム所有など多くの条件があり、そう簡単なことではない。そのため、農村戸籍の子どもが親の働く都市の学校に通うことは原則不可能であるため、仕方なく分かれて暮らすことになるとしている。

 また、住宅に関しても、日本ではどの子どもも親と暮らせるばかりか、一定水準の生活環境まで保障されている。もし、親の収入が少なくても公営の住宅に申し込むことができるため、すべての子どもの人権が守られていると感心している。

 最後に公立学校に関しては、教師の転勤が定期的にあるため、学校によってレベルが違うということがないと指摘。中国では小学校でも学校によって教育の質や設備の優劣があり、格差がはっきりしている。良い学校に入るためにその学区にある家を買って戸籍を取得しようとする親が多いため、不動産価格にも深刻な影響を与えている。中国人が「日本は公平だ」と羨むのも当然だ。

 記事はまとめとして、留守児童という問題そのものを解決するのに、日本を参考にすると国の政府、経済、法律、教育など多くの分野を根本的に変えなければならないと結論付けている。教育を公平に受けるという最低限の権利が子どもたちに保障されている日本は幸せということができるだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)