一時はすっかり冷え込んでいた日中関係に改善の兆しが見えている。8月31日には日中政府による財務対話が行われたほか、自民党の二階俊博幹事長は王毅外交部長および王岐山国家副主席と会談を行った。中国共産党機関紙・人民日報系の環球時報(電子版)は2日、両国政府の会談などを通じて、日中関係の改善が加速していると伝える記事を掲載した。

 記事は、日中政府の接触や交流が活発化しているのは「これまで日中関係が緊張していたことの自然な反動」だと指摘。同時に米トランプ政権による「米国ファースト」という外部環境の影響もあるとし、安倍首相が産経新聞に対して「日中関係は完全に正常な軌道に戻った」と述べたことを引用しつつ、「日中が正常な関係に戻りつつあるのは事実だろう」と論じた。

 続けて、中国社会の日本に対する様々な意見や見方の多くは「日本が過去のように中国の国家の安全を脅かす存在になるのではないか」という懸念が根底にあると指摘する一方、中国の国力増強と同時に「再び侵略されるのではないか」という懸念は減退していると主張した。

 さらに、日本にとって最大の利益とは、米中の間で「中立を保つこと」であり、どちから一方に加担し、もう一方と敵対することではないと主張。韓国は米国の同盟国だが、韓国の対中政策は「敵対」ではないと指摘し、日本の中国に対する態度も「韓国化」する可能性があると指摘した。

 また記事は、日中両国が抱える問題の大半は「両国の利益が真の意味で相反している」のではなく、むしろ心理的なものであると主張。日中両国は互いに消耗する時期を経て、ようやく戦略的互恵関係を回復させる重要な機会に面していると指摘し、日中は多くの知恵と大きな度量のもとで関係の改善を実現すべきであると論じた。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)