マレーシアのマハティール首相は中国訪問中だった21日、中国を中心とした経済圏構想「一帯一路」にかかわる東海岸鉄道などの大型インフラプロジェクトを中止することを発表した。マレーシアが中止を発表したことは中国主導の一帯一路構想に大きな打撃を与えることは必至と見られている。

 香港メディアの鳳凰網は25日、東海岸鉄道プロジェクトが中止となればマレーシアは中国に巨額の違約金を支払う必要があることに触れつつ、「マレーシアは違約金を支払うことになるのに、それでも中国の鉄道が不要だというのか」と憤りを示す記事を掲載した。

 記事は、「中国には『豊かになりたければ、先に道路を作れ』という言葉がある」とし、東海岸鉄道を建設することはマレーシアが豊かになるために大きな意義があるはずだと主張した。また、マレーシアが中国と進める予定だった天然ガスのパインライン建設についてもマハティール首相が中止を発表したことを強調し、豊かになりたければ、先に道路を作るべきなのになぜ中止するのかとの見方を示した。

 続けて、マハティール首相は中止したプロジェクトについて「マレーシアには莫大な資金が必要となるインフラ建設を進める財政的余裕がない」と述べたことを紹介し、「中国側に問題があったのではなく、あくまでもマレーシアの財政問題が理由」と述べたと紹介。

 一方で、マハティール首相は中止したプロジェクトは「マレーシアに利益をもたらさない」と認識していると指摘し、仮にマレーシアが東海岸鉄道の計画を中止した場合は中国側に約358億元(約5851億円)の違約金を支払う必要があると伝える一方、「マレーシアはこれだけの違約金を支払うとしても、それでも中国の鉄道は不要だというのか」と不満を吐露した。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)