マレーシアでは2018年5月、独立以来初の政権交代が実現し、マハティール・ビン・モハマド氏が親中の与党連合を下して首相に就任した。マハティール氏はかつて「日本に学ぶべき」であるとする「ルックイースト」政策を打ち出すなど、親日家としても知られている。

 マハティール首相は7日、日本を訪問中にJR九州を視察し、「新幹線は様々な天候に適応でき、しかも運行が正確」だと称賛したが、中国メディアの網易はこのほど、「シンガポールとマレーシアを結ぶ高速鉄道計画は新幹線が採用されることになるのか」と論じる記事を掲載した。

 シンガポールとマレーシアを結ぶ越境高速鉄道の計画は延期となる可能性が浮上しているが、記事はマハティール首相が5月の政権交代以降として2度目の日本訪問を行ったと紹介、今回の訪日目的は教育や技術、そして、運輸分野における協力を強化するためだという見方があることを伝えた。

 さらに、マハティール首相が日本滞在中にJR九州を視察し、その後にフェイスブックで新幹線を高く評価し、新幹線のシミュレータを体験した様子の動画を掲載したことを紹介。マハティール首相は親日家であるうえ、JR九州を視察して新幹線を高く評価したことで「シンガポールとマレーシアを結ぶ高速鉄道計画は新幹線が採用されることになるのか」と危機感を示した。

 マハティール首相は政権交代後、シンガポールとマレーシアを結ぶ高速鉄道計画の中止を示唆したが、シンガポールへ巨額の違約金を支払う必要性に迫られることになるため、計画を中止せずに延期することを検討中とされる。マハティール首相が親日であることや新幹線を高く評価したことは、同計画の受注を狙う中国としては危機感を感じざるを得ないようだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)