世界でも一風変わった人口抑制策「一人っ子政策」は、30年以上中国の特徴となってきたが、今ではそのしわ寄せがきているようだ。2016年には一人っ子政策を廃止し、2人目まで自由に出産できるようになったものの、2017年の出生率は非常に低く日本を下回ったほどだという。中国メディアの快資訊は8日、日本よりも出生率が低い中国の20年後を心配する記事を掲載した。

 中国の2017年の出生数は1723万人で、前年の1786万人を下回り、出生率は1.24パーミルになった。これは日本の1.43パーミルより低い数字だ。記事は、「10年前はみんなこっそり子どもを産んでいたのに、今では2人目を産めるようになってもみんな産みたくなくなった」と矛盾を指摘した。このままでは20年後の社会が心配だという。人口を抑制する政策をとっていたため急速な少子高齢化が始まった中国では、今になって政策を転換したものの「時すでに遅し」だったのだろうか。

 中国人が、一人っ子政策が廃止さても子どもを産みたがらないのは、主に経済上の問題があるようだ。中国では学校、病気、結婚、出産などどれも非常に費用がかかり、マイホームの無い男性は結婚できない傾向にあるため、親が購入を援助するケースが多いが、「男の子が2人いたらどうしたら良いのか」という現実的な問題もあるという。

 また記事は、専門家たちは8億人と言われる農村の人たちが子どもを多く産めば大丈夫だと考えていたようだが、いまでは農村部でも子どもを産みたがらない人が多いと紹介。20年後に高齢者の世話を誰がするのかと問題点を指摘した。

 中国では、収入に対して異常に高い不動産価格と、必ずマイホームを購入しなければならないと思い込んでいる価値観、子どもの教育にかかる負担の大きさなどが、少子化に拍車をかけている。また、子どもを老後の保険とみなしているところも日本とは違うところだ。国の保障を当てにできず、高齢者が働く習慣も環境も整っていない。こう考えると、早くから少子高齢化対策を始めてきた日本より、中国の少子高齢化問題はより深刻であると言えるのではないだろうか。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)