三峡ダムや貴州市にある500メートル球面電波望遠鏡、香港とマカオと珠海市を結ぶ港珠澳大橋など、世界的な巨大建造物を有する中国。「建造の狂魔」を自称しているほどだが、「地下神殿」との異名を持つ「首都圏外郭放水路」には中国人も感心しているようだ。中国メディアの快資訊は5日、日本には自由の女神がすっぽり入るほどの大きさの地下神殿がある、と紹介する記事を掲載した。

 この「首都圏外郭放水路」は埼玉県春日部市にある洪水対策の施設で、地下に円筒状に作られている。同県の中川など中小河川から集めた水の勢いを、調圧水槽で弱めてから江戸川に流す仕組みとなっている。水を取り込む立坑は5つあり、1つの立坑だけでも直径30メートル、深さ70メートルある。これはスペースシャトルや自由の女神がすっぽりと入ってしまう大きさだという。

 地下神殿と呼ばれる調圧水槽の広さは、幅78メートル、奥行き177メートル、高さは18メートルもあり、59本の柱で天井を支えている。記事は、見学もできるが約1時間かかることを紹介、いかに広いかがわかるとした。また、上から見たらきっと非常に壮観だろうと想像して思いをはせている。この総工費が2400億円であることからも、規模の大きさが分かるとすっかり感心している。

 大きくて人目を引く建築物が大好きな中国人からすると、この壮観な「地下神殿」が人目に触れない所に作られていることが不可思議でもあり、強く心惹かれるのかもしれない。しかし、この「地下神殿」の主な目的は、力を誇示することではなく災害対策である。災害の多い日本だからこそ災害対策がこのように進んだと言えるだろう。

 中国の都市部も大雨時の冠水はひどい状況のところが多い。ぜひ日本に見倣って見えない所にもお金をかけて、災害対策をしてもらいたいものである。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)