日本経営管理教育協会が見る中国 第527回 ――宮本邦夫

 少し古い話で恐縮だが、去る2018年6月初旬9カ月ぶりに北京を訪問した。日本から飛行機で北京に直行すると、当然のことながら北京首都国際空港第3ターミナルで入出国の手続きをする。その第3ターミナルで、9カ月前と異なる光景を目にした。以下に示す3つの異変がそうであるが、これらを見て、中国の変化の激しさ垣間見た思いがした。

◇入国審査前に指紋のチェック

 いつものように入国審査を受けようと、その場所に行くとその手前で、係の人が何か叫んでいる。指をさした方向を見ると、そこには指紋チェックの機械が数台並んでいた。同行のグループの若い人にまず試してもらった。その人が、パスポートの写真が貼ってページを所定の場所にセットすると、次に日本語で「右手の指を・・・」などとアナウンスが流れたので、指示どおり操作したところ、確認書みたいな紙片が出てきた。私もやってみたが、指紋を採ることなく紙片が出てきた。頻繁に訪中している人は、指紋チェックが免れるようになっているのだろうか、審査の際には、何にも言われず通過できた。

◇土産屋が倒産?

 出国の手続きが終わると、その場所を出たところに土産屋があるので、いつもそこでパンダのお菓子やチョコレート、月餅を買うのを慣例としてきた。今回も、買うべく土産屋を探したが、見当たらない。軒並み並んでいるのは、フランスやイタリアの有名ブランド店ばかりである。店が立ち並ぶ場所を何度か回ってみたが、ついに探すことができなかったので諦めた。同行の仲間は、かなり離れたところに小さな店があり、そこで買ったと言うが、それを聞いた時には搭乗時刻が迫っていたため、買いには行けなかった。仲間の話では、以前あった土産屋は倒産したらしいということである。

◇「一人カラオケボックス」の設置

 私たちが乗る飛行機の搭乗ゲート近くに、「一人カラオケボックス」が1台置いてあるのを見つけた。それは、日本でよく見られる街の公衆電話ボックスと同様の形をしている。「一人カラオケボックス」が、上海の繁華街に登場して話題になっていることを知っていたので、そのボックスが「一人カラオケボックス」であることは、すぐ察しがついた。しかし、その近くに、数10分ほどいたが、中に入って歌う人は誰もいなかった。カラオケは何人かで歌って楽しむものとばかり思っていたが、中国では、一人で歌うことを楽しむ人が出てきたということであろうか? (写真は、搭乗ゲート近くのカラオケボックス。提供:日本経営管理教育協会)