中国メディア・東方網は5日、日本各地に無数に存在する神社の中で、中国人を記念して建てられた神社があるとする記事を掲載した。この神社に祀られている中国人は、日本におけるある食べ物の祖と言われているという。

 記事は、「神社は日本の至るところで見られる宗教建築であり、日本人の信仰の中心、精神の拠り所である。日本が中国東北部を占領していた頃には、現地に多くの神社が建てられた。現在日本には9万カ所近い神社があるとのことだが、そのなかで異彩を放っているのが『林神社』と呼ばれる神社だ」と紹介した。

 ここで紹介された「林神社」は、奈良県奈良市漢国(かんごう)神社の境内にある社(やしろ)だ。記事は、この神社に祀られているのが林浄因という元の時代に生きた浙江省出身の中国人だと説明した。「すべては、林浄因と中国に来ていた日本の名僧・龍山徳見との出会いから始まった。中国に経典を求めてやってきた龍山はひょんなことから林と知り合った。林は龍山の在家の弟子となり、龍山が帰国する際に日本まで送ったのだ」としている。

 そのうえで「そこから林が日本の饅頭の始祖になろうとは、誰が想像できただろうか。1350年、日本の奈良にやってきた林は、当時日本には生地を発酵させる技術がなかったことに気づき、中国のマントウの作り方を参考にお菓子の饅頭を作ったところ好評を得た。時の天皇からも絶賛され、宮女を妻として下賜されたとのこと。祝言の日、林は紅白2色の饅頭を特別に拵えたのだが、日本では今でも結婚式などのめでたい時には紅白饅頭を送るという習慣が残っているのだ」と紹介した。

 林浄因と日本、そして饅頭との深い関わりについて紹介した記事は最後に「林の貢献を日本人も忘れることなく、林神社が建立されたのである」と伝えている。漢国神社の紹介によれば、林神社は「わが国で唯一の饅頭の社」とのこと。毎年4月19日には林の偉業をたたえ、菓子業界の繁栄を祈願する「饅頭まつり」が開催されるという。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)