訪日中国人は増え続けているが、訪中日本人は増えてはいないようだ。これには2012年に起こった反日デモの影響が大きいだろう。反日デモが発生する前の訪中日本人は毎月30万人台もいたというが、その後は大幅に減少し、今でも大きくは回復しておらず、今や中国は日本人にとって人気の旅行先ではなくなっている。

 日本旅行業協会(JATA)が今年のゴールデンウイークを前に実施した調査でも、人気の海外旅行先の1位は台湾で、2位がハワイ、3位がタイで、中国は10位以内にも入っていなかった。そんななか、中国メディアの快資訊は26日、日本人が中国に来ると「心がふさがる」とする記事を掲載し、その理由を中国人としての視点から推測している。

 記事はまず、中国はますます魅力的な観光地になっていると自画自賛。魅力的な観光地は多く、サービス施設も完備されているため観光収入も増加していると自慢げに紹介した。では、それほど外国人に大人気の旅行先ならば、日本人が中国に行くと気持ちがふさがるのはなぜだろうか。

 記事は、実際に見聞きした中国が思いのほか立派で気持ちが追い付かないからだとしている。記事によると、日本人の多くが抱く中国のイメージとは、道路がゴミだらけで古くて低い建物が並んだ遅れた国というものだが、実際の中国は、道はきれいで広く、高層ビルが立ち並んだ近代都市で、「日本のメディアに騙されていた」ことに気づくのだという。

 確かに百聞は一見に如かずという言葉は事実だ。しかし今は情報が氾濫している時代であり、大都市にビルが立ち並んでいるのを知らないで中国旅行に行く人はいないはずだ。とはいえ、屋台でさえもモバイル決済できるその普及度や、街中で見かけるシェア自転車などを見ると、日本ではあまり見られない光景ゆえに驚く人も少なくない。

 しかし、日本より進んだ中国の一面を見ても、日本人の気持ちがふさがるほどとは思えず、そう感じるならばそれは別のところに問題があるのだろう。例えば、お世辞にもきれいとは言えない公衆トイレや、人々の民度といったことかもしれない。外国人旅行者が本当に満足しているか、中国は今一度考え直してみたほうが良いのではないだろうか。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)