日本経営管理教育協会が見る中国 第525回 ――三好康司

 ロシア開催のサッカーワールドカップは、フランスの優勝で終わった。日本チームも惜しくもベスト8は逃したものの善戦を見せた。話は変わるが、地下鉄の駅などにポスターが貼られているのが、2019年には日本でラグビーワールドカップが開催されるという。私は、正直ラグビーについては詳しくないが、日本でラグビーワールドカップが開催されるということもあり、少し調べてみた。

1.ラグビーワールドカップの歴史

 ラグビーワールドカップは、1983年にオーストラリアとニュージーランド の両ラグビー協会が、それぞれ国際ラグビーフットボール評議会(現:ワールドラグビー)に開催提案したことに始まる。この時は却下されたが、その後、実現可能性につき検討を続け、関係国の投票により開催が決定、1987年にニュージーランド・オーストラリア共催で第1回が行われた。その後4年に一度開催され、2019年日本大会は第9回となる。夏季オリンピックの前年、サッカーワールドカップの翌年開催と開催年も配慮されており、夏季オリンピック・サッカーワールドカップに次ぐ規模となる「世界三大スポーツイベント」の一つと言われているそうだ。

2.ラグビーの世界地図

 日本大会には20チームが参加、予選大会をへて決勝トーナメントに進む。2018年7月の世界ランキング・ベスト10は以下の通りであり、全てのチームが日本大会に出場する。(以下、数字は順位を示す)

 (1)ニュージーランド、(2)アイルランド、(3)ウェールズ、(4)イングランド、(5)オーストラリア、(6)南アフリカ、(7)スコットランド、(8)フランス、(9)フィジー、(10)アルゼンチン

 日本チームは、ランキングが発表されている40カ国の中で11位につけている。意外に強いことに驚いた。ただし、日本チームがラグビーワールドカップで予選を突破した経験はない。

 過去8回のラグビーワールドカップの優勝国は、ニュージーランド(優勝3回)、オーストラリア(優勝2回)、南アフリカ共和国(優勝2回)、イングランド(優勝1回)と4ヶ国に集中している。ニュージーランドが第7回大会、第8回大会と二連覇中であり、日本大会は三連覇をかけた戦いとなる。

3.ワールドカップ2019で予想される経済効果

 過去の開催国は、1995年の南アフリカ共和国を除き、欧州とオセアニアでの開催であったため、日本大会はアジアで開催される初のラグビーワールドカップとなる。会場は東京とラグビーの聖地がある大阪(東大阪市花園)くらいかと思っていたら大間違い、なんと全国12都市(札幌市、岩手県釜石市、埼玉県熊谷市、東京都、横浜市、静岡県、愛知県豊田市、大阪府東大阪市、神戸市、福岡市、熊本市、大分県)で開催されるそうだ。これは、わが国の方針である外国人訪日客増加に寄与するのでないかと思い経済効果を調べてみると、すでに2016年5月に、日本政策投資銀行が「2,330億円」と推計していた。

 ラグビーワールドカップは、強豪国が欧州・オセアニアに集中していることもあり、高所得者層の訪日も期待できそうである。また、開催期間も44日(2019年9月20日~11月2日)と長く12都市で試合が行われることもあり、日本のさまざまな地域の良さを見てもらえる効果も期待できる。私は、今まで全くラグビーワールドカップに興味はなかったが、今回調べてみると、我が国のために大きな期待が持てる大会であると思うようになった。(写真は、ラグビーワールドカップ2019のポスター。提供:日本経営管理教育協会)