マレーシアで政権交代が実現した。独立から62年が経過しているが、政権交代は初めてのことだ。マレーシアはシンガポールと両国を結ぶ高速鉄道の建設に向けて準備を進めているが、政権交代は同高速鉄道プロジェクトに影響を及ぼすのだろうか。

 中国メディアの海疆論壇はこのほど、マレーシアで行われた総選挙でマハティール・モハマド氏が率いる野党連合が勝利したことを「地震」と表現したうえで、マハティール氏は親日派であることから「日本ではマレーシアの高速鉄道プロジェクトに対する期待の声が高まっている」と伝えている。

 記事は、マハティール氏は総選挙の期間中、ナジブ前首相に対して「外国からの投資を大量に呼び込んだ結果、マレーシア人の仕事は奪われた」と批判し、マレーシアは「このような投資を歓迎しない」と強調していたことを紹介。日本では「中国寄りだったナジブ前首相の敗北は形勢逆転の機会」という声もあがっていると伝えたほか、米国でも「マハティール氏は今後、中国企業に対して強硬な立場を取る可能性があり、そうなれば日本企業がマレーシアとシンガポールを結ぶ高速鉄道プロジェクトを受注する可能性は大きい」との報道が見られたことを紹介した。

 また、マハティール氏が日本メディアに対し、「新幹線はすでに優位性を持つが、価格競争力がさらに高まれば受注の可能性は非常に高くなる」と語ったと伝え、親日派のマハティール氏の存在は受注を目指す中国にとっては不利になる可能性があることを強調した。

 一方で記事は、シンガポールとマレーシアを結ぶ高速鉄道は「マレーシア単独ですべてを決められるわけではない」としたほか、マレーシアにとって中国は最大の貿易相手国であり、ナジブ前首相が中国企業と行ってきたことをマハティール氏がすべてひっくり返すことも不可能だと主張。マレーシアの政権交代は中国にとっては確かに「大きな変化」であるとしながらも、極端に恐れおののく必要はないと主張している。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)