香港の夏の風物詩になっている「香港ドラゴンボート・カーニバル」の2018年版の開催概要が5月15日に明らかになった。香港政府観光局と中國香港龍舟總會との共同開催として第9回目を迎える「2018香港ドラゴンボート・カーニバル」は、6月22日から24日まで、香港のビクトリア・ハーバーで開催され、国際ドラゴンボートレースや音楽ライブなど様々なイベントが盛りだくさんの3日間になる。

 メインイベントのひとつCCB(アジア)香港国際ドラゴンボートレースには、香港、マカオ、中国本土の他、オーストラリア、ニュージーランド、アメリカ、カナダ、日本、韓国、シンガポール、フィリピン、マレーシア、イスラエル、インド、台湾から4500人以上の選手が集結。今年は、広東省-香港-マカオのベイエリアからチームが参加し、新設された「グレーターベイエリア杯」で戦うことが話題になっている。

 また、漕ぎ手たちが派手な衣装を身に着けて競う「ファンシー・ドレス・レース」も呼び物のひとつ。真剣勝負のドラゴンボートレースの雰囲気とは大きく違う楽しみを提供する。

 一方、セントラル・ハーバーフロントでは、砂浜のビーチが出現し、都会の中心地で日光浴を楽しむことができるようになる。夜になるとカーニバルが行われ、ライブ演奏などで来場者を盛り上げる。会場にはフードトラックが設置され、地元の美味しい料理やドリンクなどを楽しむことができるだけでなく、ドラゴンボートフェスティバル(端午節)にちなんだ「ちまき」など特別メニューも提供される。

 舟の舳先(へさき)に龍の頭、船尾に龍の尻尾がついたドラゴンボートの起源は、日本ドラゴンボート協会(JDBA)の紹介によると、以下の説が最も一般に受け入れられているという。すなわち、中国の戦国時代である紀元前278年に、楚の国の政治家であった屈原が、政策を巡って国内の政敵の策略によって国を追われ、湖南省の泪羅(べきら)の淵に石を抱いて抗議の入水をしてしまう。これを知った近くの漁民たちが、屈原が淵に潜む竜や魚に襲われないよう、竹筒に蒸したコメを詰めて水中に投げ込み、また、ドラや太鼓を打ち鳴らして探し回ったという。以来、屈原が入水した旧暦5月5日の端午節にその霊を祭る小舟レースが各地で行われるようになったという。日本の端午の節句、また、「ちまき」の起源もこの伝説に由来するといわれている。

 そして、現在につながる国際ドラゴンボート・レースは、1976年に、香港のシャウケイワンで地元の漁師が、日本の長崎のチームが競ったのが始まりとされている。今年も端午節にあたる6月18日には、赤柱(スタンレー)、大埔(タイポー)、沙田(シャティン)、屯門(ツェンムン)、西貢(サイクン)、香港仔(アバディーン)などで、ドラゴンボートレースが開催される。(写真は、ドラゴンボート・レースの様子。提供:香港政府観光局)