世界の工場と呼ばれた中国。だが、近年は人件費が高騰しているうえ、工場で働くことを嫌う労働者が増えていることから労働者の確保が難しくなっていると言われる。

 近年は人件費が中国より安い東南アジア諸国に生産工場を移す企業も増えているが、中国メディアの快資訊はこのほど「日韓の企業が中国から工場を撤退させている理由」について考察する記事を掲載し、「撤退は中国での生存競争が厳しくなったからではない」と主張した。

 記事は「近年、大手メーカーが中国から工場を撤退させるという報道を耳にする機会が増えた」と指摘し、日本や韓国の大手メーカーが中国から撤退するにあたって従業員の処遇が問題視されるケースが増えていることを紹介。だが、中国では「こうした企業は『撤退』というより、激化する競争に勝てずに逃げたというニュアンスで報じられることも少なくない」と論じた。

 続けて、中国の製造業では人件費をはじめ、生産コストの上昇が問題となっており、多くの企業が中国から撤退するのは「コストの上昇」が大きな理由だと指摘する一方、これは「撤退の本質的な理由ではない」と主張し、撤退を加速させている企業はいずれも「自社が持つ知的財産権を極めて厳格に保護している企業」だと主張。

 中国政府は2025年までに製造業の高度化を実現するための戦略を打ち出しているが、撤退を加速させている企業は「中国に技術を奪われることを懸念している可能性がある」とし、人件費の高騰に加えて技術の窃取という懸念から中国撤退を加速させているのではないかと推測した。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)