日本人は何処から来たのかというルーツについては諸説あるが、中国メディアの捜狐はこのほど、中国では「日本人は中国人の末裔である」という説がなぜか広く伝わっている、と少々訝りながら指摘する記事を掲載した。

 中国と日本は距離的にもそう遠くはない隣国ではあるものの、「日本人が中国人の末裔だという説がまことしやかに語られ続けているのには何か根拠があるのか」と問いかけ、この説の由来となっている話を紹介した。

 それは「徐福東渡」という故事に由来し、中国泰王朝の始皇帝が不老不死の妙薬を求めて徐福という人物を東に遣わしたのだが、多大な資産を投資したにも関わらず見つけ出せなかった徐福は処刑されることを恐れてそのまま東の地、すなわち日本に住み着いて日本人の祖先となったという話だ。

 記事は、この話はまったく根拠がないとも言い切れないと主張。なぜなら秦の時代にあった中国神話のなかで「扶桑」と言う東の海の向こうにある巨大な桑の木が指すのは日本のことだったとすれば、すでに「日本に渡ったことがあった中国人は存在し、徐福は東の海の彼方にある日本の存在を知っていた可能性がある」という見方もできると主張した。

 しかし、後の唐朝に日本に渡った鑑真の渡航が困難を極めたことから分かるように、当時の中国から日本への航海は容易ではなく、また徐福が日本へ渡ったかどうかを証明するものは何もない故に、日本人が中国人の末裔と言う説は「正確とは言えない」とした。

 歴史的根拠が全くないにも関わらずこうした説が無くならない要因として記事は、「日本人が中国人の末裔であると言う事で、中国人が誇らしい気持ちになり気分を爽快にさせるからなのではないか」と独自の分析を下した。歴史のなかで謎に包まれた部分は、人々の想像を大いに膨らませるゆえに、歴史好きな中国人の間ではこうした話のネタが尽きないのだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)