中国は世界のレアアース生産大国であり、日本も中国からレアアースを輸入している。中国には「中東に石油があるように、中国にはレアアースがある」という言葉があり、これは中国がレアアースの戦略的価値を十分に認識していることを意味する。中国メディアの今日頭条はこのほど、中国にとってレアアースは戦略資源であり、米国の貿易戦争が勃発した場合における中国最大の武器となる可能性を伝えている。

 米国の関税措置に対して、中国が即座に大豆や自動車などを対象とした報復関税を発表したことについて、記事は一部のメディアが「米国の実力をすぐに削ぐことができるのはレアアースであり、これは中国の貿易面における切り札」であると報じたことを紹介。これは、米国が使用するレアアースのほぼ全てを輸入に頼っており、特に中国は米国にとって重要なレアアース輸入相手国であることが理由と指摘した。

 続けて、中国がもしレアアースの対米輸出を禁止すれば、米国は先端兵器のほとんどを生産できなくなると伝えたほか、自動車やコンピューターなどにもレアアースは使われていることから、禁輸の影響は甚大なものになるはずだと論じた。

 一方で、過去の中国人はレアアースの戦略的価値を知らず、中国は安値で海外に大量に輸出していた時期があると指摘。米国やオーストラリア、カナダは自国のレアアース鉱山を閉山し、中国から大量にレアアースを輸入していたため、米国はすでにレアアースを大量に備蓄していると紹介した。

 記事は、中国のレアアース埋蔵量はすでに大きく減少しており、あと30ー50年もすれば中国のレアアース資源大国ですらなくなるかもしれないと危機感を示しつつも、中国政府はすでにレアアース市場における発言権強化に向けてレアアース産業の合理化や構造改革を進めていると主張。「米国が中国に対して貿易戦争を仕掛けてきたのは、中国がレアアース産業の改革を進め、価格を高めようとすると同時に輸出量を減らそうとしていることに不満を持っているためではないか」と主張している。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)