中国メディア・東方網は5日、桜の美しさで知られる日本の中でも1年のうちにわずか3時間しか見ることができない「幻の夜桜」を紹介する記事を掲載した。

 記事が紹介したのは、東京都調布市を流れる野川で毎年行われている桜のライトアップイベントだ。「小さな河岸の両側に植えられた桜の花は、その株数でも壮観さでも目黒川や千鳥ヶ淵といった都心の名所とは比べ物にならない。しかし、毎年桜の季節のある夜に、個々はおびただしい数の市民を呼び寄せるのだ。1年間にわずか3時間しか公開されない『幻の夜桜』を見るためである」と紹介した。

 そのうえで、この「野川の夜桜」イベントについて説明。「2004年にスタートして今年で15回目を迎えた。調布は戦前から映画会社の撮影所があった関係で、多くの映画関連産業の会社も集まっている。現地で撮影用照明機材を扱うアーク・システムという企業が、従業員のために桜1株をライトアップしたのがこのイベントの始まりだった」としている。

 そして、「使う機材が映画撮影用の照明で、さらに技術も相まって、ライトアップされる桜はまるで映画のシーンのように美しく、たちまち近隣住民の間で評判となった。そこで、毎年ライトアップが行われるようになり、映し出す範囲も約850メートルに及ぶ数十株の桜にまで広がり、観客も東京一円から毎年数万人が集まるまでに拡大した」と伝えた。

 また、このイベントがすべて同社の手出しで行われており、社員が電源社を手配し、照明を設置していると紹介。近年では見物人が多くなったことで、地元住民も約40人のボランティアを組織して清掃を行ったり、現地の警察も秩序維持に当たるようになったとしている。

 記事は、「毎年の点灯日は桜の開花状況に合わせて決められ、実施の2日前に会社のホームページで発表される。ライトアップは会社が発表した一夜の午後6時から9時の3時間に限定されるのだ。今年は3月30日の夜に点灯が行われた。会社は問い合わせに応じない姿勢のため、多くの人が調布市役所に問い合わせ、観光課は忙しくなるのだが、『野川の夜桜』は同市に思わぬ大きな観光資源ももたらしたのである」と紹介した。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)