中国の「ゆうちょ銀行」である中国郵政儲蓄銀行の業績が好調だ。中国版メガバンクである4大銀行(中国工商銀行、中国農業銀行、中国銀行、中国建設銀行)が2017年12月期決算で全て1ケタ増益にとどまったところ、中国郵政儲蓄銀行の純利益は、前年比19.8%増と飛び抜けて好調だった。中国でも「郵便貯金」は庶民の財布をがっちり押さえているのだろうか?

 中国郵政儲蓄銀行は、日本と同様に銀行業務に特化している店舗もあれば、郵便事業と郵便貯金を両方扱う店舗もある。中国の郵政事業は、一時期は中国共産党の機関紙である「人民日報」を配達する役割を担っていたことなどもあって、全国に広く分布しているようだ。国有企業である中国郵政集団公司(China Post)のグループ企業の1つだが、2016年9月に香港証券取引所に上場している。

 中国の郵便カラーは、濃緑色。日本と比べると、郵便ポスト等の設置数は少なく、郵便の需要そのものは多くない。郵政事業としては小包の配送などで地域に密着したサービスを展開している。中国郵政儲蓄銀行の拠点は約40000。個人と中小企業を主な取引先として5億人以上の顧客を抱えるという大銀行になっている。

 中国での郵便は、早々と電子メールに置き換えられ、いわゆる「信書」に郵便切手を貼ってポストに投函するということは、中国国内では、ほとんど見られなくなっている。それでも、少ないとはいえ、未だに郵便ポストは残り、全国津々浦々に「郵便局」のネットワークは残っている。中国では、どんな田舎にも濃緑色の郵便局があって、どこへ行っても見慣れた風景にホッとするような思いをする中国人が少なくないのだろう。総資産で中国6位の規模になっているという中国郵政儲蓄銀行の成長には、日本人が赤い郵便ポストに抱くような親近感を、中国人が濃緑色のポストに抱いている様子が感じられる。(イメージ写真提供:123RF)