中国の病院では、先にお金を払わないと診てもらうことはできず、門前払いを受けることになる。治療代金の未払いを未然に防ぐという意味合いが強く、お金をチャージするなどして支払いを済ませて初めて診てもらえるが、この制度は中国国内でも問題視されながら変わっていない。

 この制度に慣れている中国人からすると、代金が後払いの日本の病院は不思議に感じるようだ。中国メディアの騰訊大家は23日、日本の医療制度を紹介する記事を掲載し、「日本の病院が保証金を取らない」ことに驚いている。

 記事は、医療費が前払いではないことの最大の利点として、「緊急時に応急処置をすぐに受けられる」ことを指摘。日本では当然のことだが、中国では先払いのため、お金を持ち合わせていない時などは、支払いの時間が命取りとなることもあり得る。

 では、日本では後払いにして、代金を支払ってもらえないことはないのだろうか。記事は、日本には社会保険に加えて国民健康保険という制度があり、個人負担は3割だけであるため、支払わないということはほとんど発生しないためだと分析。記事はこれを「世界で最高」の制度と絶賛し、そのおかげで病院は大金を踏み倒される心配なく安心して患者の命優先の治療に専念できるとした。

 では、高額な治療費が必要な大病を患った場合はどうなのだろうか。記事は、日本では「高額医療費」の制度があると紹介。医療費が高額になって1カ月の医療費が一定額を超えた場合、超過分はすべて保険で負担するという制度だが、がん治療などに高額な費用がかかる中国からしたら夢のような制度に違いない。

 そのうえで記事は、「まず病気を診て後で払うというシステムは、命を救うには非常に重要だ」と力説。実際、この中国人筆者も日本で事故に遭った際に周りの人が積極的に助けてくれるという中国ではありえない体験をしたそうだが、それも見知らぬ人のために支払いを請求される心配がないからだと感じたという。

 13億人も人口を抱えていれば国民皆保険の実現は難しいに違いないが、金を払わなければ救急でも診てもらえないというのは、あまりに道徳に欠けていて現金主義すぎるのではないだろうか。やはり、日本の国民皆保険は誇れる制度と言えるだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)