中国メディア・上観新聞は24日、医療、健康分野に対するAIなどの先進技術導入について、日本が官民一体となって積極的に取り組んでいるとし、中国国内も参考にすべきだと紹介する記事を掲載した。

 記事は、中国では近年「健康中国」をスローガンとして、2030年までに衛生、健康科学技術イノベーション体系を整え、この分野において世界トップレベルの実力を身に着けることが提起されていると紹介。先日上海で行われた関連フォーラムで、日本などの国における健康科学イノベーションの経験が披露されたとして、その内容を伝えている。

 日本の取り組みについて記事はまず、1995年に「科学技術基本法」によって、「技術立国から科学技術革新立国へ」という戦略が打ち出され、ここから将来を見据えたイノベーション革命が始まったと説明。そして、医療、健康分野においては昨年厚生労働省が業界におけるAI(人工知能)の運用推進に関する懇談会を開き、AIによって高齢化に伴う労働力不足、技術者不足、社会の高齢者介護問題の緩和や解決することが提起されたとした。

 そして、2021年までにAIを遺伝子診断・治療、内視鏡画像による診断補助、薬品開発、医療人材育成、ロボットの倫理的・法的・社会的課題(ELSI)研究、高齢者のリハビリ・介護などの領域で運用するという目標を掲げたことを紹介。厚生労働省が臨床に用いるのAIデータシステム実証研究やAIによる新薬研究開発支援の模索といったテーマに予算を注ぎこむことを伝えた。

 さらに、トヨタ、ソニー、NECや理化学研究所などが参加する産官学共同の研究機関が設立され、医師が気づかない治療プランの提案をするシステムの開発などが行われているとしたほか、電子カルテを利用した患者の詳細な症状分析に基づくテーラーメイド治療による医療費抑制といったことも模索されていると説明。「日本のAI発展の布石は、市場のニーズにフォーカスされており、しかも自身の強みが立脚点になっているのだ」としている。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)