「おもてなし」や「思いやり」といった言葉で形容され、しばしば中国大陸や台湾などのネット上で「見習うべき」との声が出ている「日本式サービス」だが、「取り入れても役には立たない」との声もあるようだ。台湾メディア・中国時報電子報は24日、旅客機の客室サービス専門家が「台湾にそのまま取り入れてもムダ」との見解を示したことを伝えた。

 記事は、作家で米ユナイテッド航空のベテラン客室担当マネジャーである「空中老爺」氏がフェイスブック上で24日に「台湾では長年蓄積されてきた、恐るべきモンスター客現象が存在するため、日本式サービスは馴染まない」という趣旨の文書を掲載したことを紹介している。

 そのうえで、「『空中老爺』氏は、台湾の多くの企業は事なかれ主義になっていて、第一線のスタッフはクレームを恐れている。このため、原則は破られ、尊厳も失ってしまっだ。今の社会では、違法に便宜を得ようとする人を賢いと考える風潮がある。道徳心はどこに行ったのか、自尊心はどこに消えたのか問いかけている」と伝えた。

 「空中老爺」氏は文章のなかで、「現在、社会はますます低レベルになっており、秩序の乱れた行為が充満している。取り締まりの力不足というほかに、なあなあで片づけようとする心構えが問題だ。ネット上には正義感を振りかざす魔人がいっぱいいるが、リアルな社会ではモンスター客だらけだ。台湾と日本とでは民度が違うゆえ、日本式のサービス精神や態度は台湾の風土には合わない」と指摘している。

 台湾にモンスター客があふれているかはさておき、日本式の相手を立て、思いやりあふれる、行き届いたサービスが成り立つかどうかは、施す側の素養もさることながら、それ以上に受ける側の心構えや態度が大きな要素になってくる。お互いの心の通い合い、リスペクトの心があってこそ、客によって心地よいサービスが実現するのだ。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)