中国で連日のように放送されている抗日ドラマだが、近年は手刀で日本兵を切り裂いたり、手榴弾で戦闘機を撃ち落としたりなど、現実離れした描写が増えているとして問題視されている。

 中国共産主義青年団(共青団)の機関紙である中国青年報(電子版)は14日、こうした抗日ドラマについて「エンターテイメント化してはならない」と論じる記事を掲載した。

 記事は、中国の若い世代の人びとが米国のドラマや米国の映画を好むように、中国のテレビドラマも積極的に欧米に向けて輸出していくべきだと主張しつつ、「宮廷の諍い女」のように、中国のテレビドラマのなかにもベトナムやタイ、マレーシアなどで人気を得た作品はあると紹介した。

 続けて、「宮廷の諍い女」の監督の見解として「外国人に見てもらうために撮影したのではなく、封建社会における婚姻制度を批判するために撮影したものだ」と伝え、理性的な認識が理性的な作品を生み、それが結果としてヒットにつながったと指摘した。

 さらに記事は、近年の中国でしばしば批判の対象となっている抗日ドラマについても同じような理性が求められるとし、「抗日ドラマで批判すべきは軍国主義であり、日本人ではない」とし、正しい価値感のもとでのドラマ作りが必要であり、日本の軍国主義と戦うことで払った中国人の犠牲をエンターテイメント化してはならないと主張した。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)