日本と中国による受注競争となったインドネシアの高速鉄道計画で、インドネシア政府は日本より有利な条件を提示した中国案を採用した。中国高速鉄道は建設コストが安いため、一部では「インドネシアが中国を選んだのは価格の安さを評価したため」という見方があるものの、こうした見方は正しいのだろうか。中国メディアの今日頭条はこのほど、インドネシア政府が中国案を採用した理由について考察する記事を掲載した。

 記事は、インドネシア・ジャワ島の高速鉄道計画は中国にとって初めてとなる「システムから規格まで、鉄道のすべてが採用された計画」であるとし、2015年11月に起工式が行われ、19年に開業する予定だと紹介。そして、当時の駐インドネシア中国大使が中国案が採用された理由として「国家戦略」、「中国高速鉄道の実力」、そして、「中国側の誠意」という3つを挙げていたことを紹介し、決して価格が安いからではないと主張した。

 続けて、1つ目の理由の「国家戦略」とは、海洋国家構想を打ち出しているインドネシアに対し、中国は「一帯一路」という戦略を打ち出しており、ともに協力する余地があったとし、こうした協力の余地が中国案の採用に寄与したと主張した。また、2つ目の理由の「中国高速鉄道の実力」については、中国国内における高速鉄道網の規模や様々な気候条件下で運行を行ってきた経験を挙げ、「中国はジャワ島と似た気候である海南島でも高速鉄道を建設し、運行している経験がある」と主張した。

 さらに、3つ目として「中国側の誠意」については、中国はインドネシアを「良いパートナー」かつ「良い友人」と認識しており、中国側はインドネシアとともに成長するため、技術移転を認め、現地生産を行うなどインドネシアにとって有利な条件を提示したと主張。こうした誠意がインドネシア政府関係者を感激させたであろうことは想像に難くないと主張した。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)