法務省の在留外国人統計によれば、日本で長期にわたって暮らす外国人の数は2017年6月末時点で247万1458人となり、東日本大震災によって一時的に減少したものの、12年末以降は増加傾向にある。生まれ育った環境と異なる国で暮らすことは慣れないことや不便なこともあるだろうが、「不安」なこともあるのだろうか。特に外国での生活において「治安」は最も懸念する点の1つだが、日本で暮らす外国人は日本の治安について不安に思っているのだろうか。

 中国メディアの今日頭条はこのほど、日本で暮らす中国人の視点で、日本の治安について考察する記事を掲載し、日本はアジアはおろか世界的に見ても刑事事件の少ない国だと指摘した。

 記事は、日本人は自国について「非常に治安の良い、安全な国」だと胸を張ると紹介する一方、中国でも広く報じられるような猟奇殺人も時おり発生していると指摘。また、中国人留学生が日本で中国人を殺害するという事件が発生した際、中国では「日本に行くまで好青年だったはずの中国人が日本で同胞を殺したのは、日本社会に問題があったから」という見方も浮上したと紹介。こうした見方は果たして正しいのだろうか。

 これに対し、法務省が発表した犯罪白書を引用し、16年における日本の刑事事件の発生件数は99万6120件で、統計を取り始めて以来、初めて100万件を下回ったと紹介したほか、この刑事事件の7割以上は窃盗だったと紹介。16年の殺人事件の発生件数は895件と、第2次世界大戦以降としては最少となったことを指摘し、それなのになぜ日本では猟奇殺人が多発しているイメージがあるのだろうかと疑問を投げかけた。

 記事は、この疑問の答えとして「日本人は他人に迷惑をかけることすら嫌う国民性」であり、貧富の格差が小さいなど「多くの国民が平均的水準」にある国であるがゆえに、猟奇的な殺人事件が発生すると社会に大きなインパクトをもたらすうえに、日本では事件をいつまでも掘り下げて報じることが多いため、強く印象に残ってしまうのだと主張。実際には統計のように殺人事件は少ない国であり、治安の良い国であるのは間違いないと指摘した。

 記事には、日本在住と見られる中国人ネットユーザーから複数のコメントが寄せられており、「正直に言って、日本の治安はとても良い」、「日本はとても安全だ」という意見があった。少なくとも日本在住の中国人は日本の治安を不安視していないと言って良さそうだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)