日本経営管理教育協会が見る中国 第503回--下﨑寛

■入国管理法の改正

 2017平成29年から日本の入国管理局の就労ビザの更新が厳しくなっている。その理由としては、2016平成28年11月18日、第192回臨時国会において「出入国管理及び難民認定法の一部を改正する法律」(平成28年法律第88号)が成立し、同月28日に公布されたことによる。

 この改正法は、介護福祉士の資格を有する外国人が介護業務に従事するための在留資格を設けたことと偽装滞在者の問題に対処するため、罰則の整備及び在留資格取消制度の強化を行うことを内容としたものである。

 日本においては、外国人は就労ビザを得て日本において働くことができるが、その就労ビザについて制限されており、だれでも自由に働くことができないこととなっている。

■日本で外国人が就労できるのは

 日本の入管法においては、外国人がコンビニのアルバイト、飲食店のアルバイトなどの単純労働は基本的にはできない。働くことのできる外国人は、高度な知識技術を有しているものや会社経営を行うものが働くことができることとなっている。

 しかし、現実には外国人がアルバイトをしているし、農業、漁業、建設従事者として働いているのではないかとの疑問が生じる。

 入管法では、留学生については、週28時間以内なら資格外活動の許可を得てアルバイトができることとなっているし、農業、漁業、建設従事者については、技能実習生として特別に許可を得て働くことができる。

■技能実習生が働けるのは

 技能実習生とは、我が国の単純労働者を受け入れない国是の例外として、アジア新興国から農業、漁業、建設従事する単純労働者を最長5年を期限として受け入れる制度である。日本でそれらの技術を習得してもらい帰国して新興国の農業等の近代化に貢献してもらうことを目的としているが、実態は、単純労働者として働かしているケースが多く、労務管理が悪質であり問題となっている。

■偽装滞在者対策

 就労資格については、近年、偽造した卒業証明書や虚偽の雇用証明書等を提出して不正に在留資格を得る者や実習先から無断で立ち去り他の職に就く失踪技能実習生等の偽装滞在者の存在が問題となっているので、今回入管法が改正となり偽装滞在者への対策を強化するための改正が行われている。

 その具体的な内容は、これまでは、在留資格に応じた活動を3カ月以上行っていない場合に初めて在留資格の取消しが可能とされていましたが、今回の改正により、3カ月経たない場合においても、在留資格に応じた活動を行っておらず、かつ、他の活動を行い又は行おうしている場合には、在留資格を取り消すことが可能となっている。

 したがって、2017平成29年以降、入管において就労資格について、厳密にチェックされることとなっているので、外国人は元より採用側も注意したいものだ。(写真は、フィリピンの入国管理。提供:日本経営管理教育協会)