中国の国内総生産(GDP)は米国に次ぐ世界第2位の規模となり、近い将来に米国を抜いて世界1位となると見られている。中国人自身も改革開放以降に経済が急速な成長を遂げたことは認めており、「中国人の生活の質は天地が逆転するほどの変化を遂げた」という声は多い。

 だが、2016年における中国の1人当たりGDPは世界銀行のデータでは世界74位にとどまっており、この順位は中国人としてはなかなか納得できないことのようだ。中国メディアの今日頭条はこのほど、中国は30年以上にわたって著しい成長を遂げたというのに、なぜ1人当たりGDPはこんなに低いのかと疑問を投げかけた。

 記事は、中国経済の規模が世界2位となったことを多くの中国人は喜んでいるものの、1人当たりGDPの74位という順位は「中国人の多くに衝撃を与えた」と指摘。多くの中国人の認識としては「過酷な労働に耐え、昼夜を問わず残業をし、汗水流して働いているのに、1人当たりGDPで10位以内に入っていないのは中国人が勤勉でなく、能力が劣っているためなのか」という気持ちになると論じた。

 一方で、74位という順位については決して気を落とす必要はないものだと指摘し、なぜなら「大小の戦乱を経て何もない状況からの復興だったことを思えば、始まりはもっと底辺からだったためだ」とした。現に、1952年の中国最初の統計は1人当たりGDPは54ドルに過ぎず、世界で最も貧しい国の1つだったとした。

 近年の急速な経済成長に伴って生活の質が向上したことを実感できる中国人にとっても、まだ自身の生活には向上の余地があると感じる中国人にとっても、それを客観的に表す経済指標は気になるところであろう。だが、中国の人口の数は世界一であり、その点で言えば1人当たりGDPの順位が相対的に低下するのはごく当たり前のことであり、確かに「気を落とす必要はない」と言える。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)