中国では日本製品の品質を評価し、ものづくりに携わる日本人の職人気質を「匠の精神」と表現するが、最近はその評価を揺るがす日本企業の不祥事が立て続けに発生し、中国における評価の内容にも変化が見られるようになった。中国メディアの騰訊はこのほど、「頻発する日本企業の不祥事を受け、中国は今なお日本の匠の精神を学ぶ必要はあるのだろうか」と疑問を投げかける記事を掲載した。

 記事は、日本を代表するメーカーで立て続けに問題が明らかになったことについて触れ、1つの企業で不正が発覚すると日本では他の企業も「列を作って自身の改ざんについて告白し始めた」と主張。こうした状況は日本の製造業全体の「衰退」を表しているのではないかと主張した。

 続けて、日本企業で問題が頻発する要因について、終身雇用制度が崩壊し、製造現場における非正規雇用の占める割合が急激に高まっていることを指摘し、現場では熟練の作業員が減り、作業員を安く使い倒す文化の台頭が原因ではないかと分析した。

 他にも、中国の製造業との違いを指摘し、「日本人は職人気質を持つため、市場が求めているものを上回る品質と機能を製品に付加している」と主張。それは、「消費者が商品に対して60点分の機能しか求めていないのに、日本企業は90点分を与えようとする」とし、日本企業が自らに強いた「品質過剰」が自らに大きな負荷をもたらし、窮地に陥ることになったのではないかと主張した。

 さらに記事は、中国の消費者の多くは最低限の機能を備えていれば、品質が劣っても価格が見合っていれば購入するが、日本の消費者は品質と機能を吟味し、価格が高くても長期での使用を考慮して購入するという相違がみられると指摘。だが「品質過剰」は即ち、消費者のニーズを適切に捉えていないことを示すだけでなく、企業側に必要以上の負担をもたらすものであるとし、中国も技術革新を追求することは必要だが「品質過剰」に陥らないようにしなければならないと論じた。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)