春節(旧正月)の長期休暇に入っている中国。今年も海外旅行先は、タイに次いで日本が人気だという。多くの中国人が日本にやってくることで中国との価値観の違いに気が付くこともあるようだが、中国メディアの今日頭条は14日、「日本では高齢者が多く働いている」ことに驚いたとする記事を掲載した。この中国人は、「日本では子どもがお年寄りの面倒を見ないのか」と疑問に思ったそうだ。

 この筆者は、友人がネット上にアップした日本旅行の写真を見て不思議に思ったそうだ。バスの運転手、郵便配達などの職業に白髪の高齢者が就いていたためだが、こんなに「先進国なのに」なぜ高齢者が働かなければならないのか、「若者がやるような仕事」に就けるのはなぜか疑問を感じたとしている。

 これは、中国の状況とは大きく異なっている。中国では、早く退職して余生をマージャンや孫の世話をして悠々自適に生活することを望む人が大半だ。さらに、バスの運転手などの仕事は「若者がやる仕事」というのは、70歳になると法的に運転できないという事情もあるだろう。また、退職しないと若者の就職先がないという中国の現状もあるのかもしれない。

 いずれにしても、日本の状況は中国人にとって不可解のようで、このネットユーザーは、つたない日本語でこの疑問を直接、日本の働く高齢者にぶつけてみたという。すると、「年を取ったら隠居するのが当たり前とは思わない」との回答があったと紹介。元気で働けるのに働かないなら自分の存在価値はどうなるのか、自分の価値を見つけ質を高めるために仕事をすると教えてもらったそうだ。また、子どもに養ってもらうなら子どもに気を使い、人としての尊厳が保てないと答えたとも紹介した。

 この回答に「悟りが開けた」という筆者。中国における当然の価値観とは全く異なる考えに刺激を受けたに違いない。最後に、「自分の手で稼いで生計を立てる」という基本的な道理を学んだとしている。

 幸せをはかる基準はさまざまだが、中国では「楽をして暮らそう」という気風が強いのは間違いない。日本人は勤勉すぎるとのきらいもあるが、少なくとも日本の働く高齢者の多くが、生き生きとしているのではないだろうか。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)