近年、日本の大手メーカーのデータねつ造などの問題が相次いで発覚した。いずれも技術の高さで知られていた企業だっただけに、中国では「日本は匠の国ではなかったのか」と困惑した人が少なくないようだ。中国メディアの易車網は2日、矛盾しているように見える日本の「偽装問題と匠の精神」は、むしろ相互に関連しているとする記事を掲載した。

 中国では日本の匠の精神に対する評価は高く、関連するドキュメンタリー番組も少なくない。1つのことに一生をかけて追及する職人気質は多くの中国人の称賛を集めてきた。

 そのため、近年のデータ偽造などの問題は、多くの中国人をがっかりさせたようだ。では「匠の心はどこへ行ってしまった」のだろうか。記事は、匠の心が偽造につながったと主張し、匠の精神は尊敬されてしかるべきだが、日本人は匠の精神をあまりに重視し過ぎてしまったと論じた。

 というのも、日本人はまじめで仕事に対する姿勢が厳しいが、そのために度が過ぎた「数値化」や、武士道精神的な「会社への忠誠心」が強いと指摘。80年代や90年代ならともかく、技術ありきでイノベーションをおろそかにしてきた歪みが今になって顕在化していると分析した。

 続いて、中国でも大人気となったドラマ、「半沢直樹」や「リーガルハイ」から、日本の企業の体質や問題点が非常によくわかると指摘。日本の偽造は上司に楯突けずに黙るしかないため表沙汰になりにくい性質があり、金儲けのために確信犯的に偽造する中国人とは性質が違うという。

 記事は結びに、こうした傾向を変えるかどうかは、日本人自らがプライドを捨て、匠の心を正しいところに使うかどうかだと締めくくった。中国人から、そして世界から尊敬を集めている匠の精神。技術が高いことに変わりはなく、今は信頼を取り戻すことに注意を集中するべきではないだろうか。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)