中国メディア・羊城晩報は3日、世界の長寿企業を紹介する特集記事の中で、1400年以上の歴史を持つ日本企業・金剛組について「韓国からの移民」がルーツであると伝えた。

 記事は金剛組について「西暦578年創設で、現在まで既に1440年の歴史を持つ、現存する世界最長寿の企業である」と紹介。「578年、韓国からの移民・柳重光が自らの大工集団を作ったのが始まり。柳重光は日本にやって来て金剛重光と名を改めた。飛鳥時代には聖徳太子の委託により四天王寺を建造したほか、法隆寺の設計や建造も行ったことで、名声を高めていった」としている。

 そして「金剛組では社会の競争管理制度が実施されており、5−8人のグループが互いに独立し、競争しあうとともに協力しあっている。顧客のニーズや作業の特徴にマッチしたグループを選んで派遣し、その他のグループが支援を行うのだ」と説明。さらに、200年以上前に32代目当主が残した家訓が今も大事に保管されており、そこには「神仏や祖先を敬うこと。節制するとともんい本業に専念すること。人には誠実かつ謙虚に接し、表裏を作らないこと」といった内容が書かれていると紹介した。

 そのうえで「金剛組も道を外した時期がある」とし、バブル景気に乗って宮大工から一般の民間用建築にまで手を広げたところバブルが崩壊、多額の債務を背負うことになり、清算、再建を強いられる事になったと説明。2006年に金剛組は高松建設グループに譲渡され、以降は本業の宮大工に戻って寺社などの木造建築を専門に扱うようになったと伝えている。

 柳重光がルーツという話は議論の余地があるようだが、ルーツとなる人物が百済からやって来たということは、金剛組のウェブサイトにも記載されている。ただ、羊城晩報は「百済」や「現在の韓国」といった表現を用いずに「韓国からの移民」と表現したのはいささか誤解を招くものと言わざるを得ない。実際、一部の中国のネットメディアがこの部分だけをピックアップし、「日本最長寿の老舗企業は韓国人が作った」と伝え始めている。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)