日本が受注したインド高速鉄道がいよいよ今年着工する。インド西部のムンバイ―アーメダバード間(約500キロ)を結ぶこのインド初の高速鉄道は、日本にとっても「パッケージ型インフラ輸出」の新幹線分野の初めてのモデルだ。しかし、中国では、このプロジェクトの成功を疑問視する声があるという。中国メディアの新浪は18日、「日本が無理やり勝ち取ったインドの高速鉄道は、未完成に終わるだろう」と先行きを悲観する記事を掲載した。

 インドの高速鉄道に関して、日本は特に中国との激しい受注合戦の末、受注を決めた経緯がある。記事は、日本が「無理やり受注を勝ち取った」のは、中国への警戒という政治的側面でインドと日本の立場が一致したためであると主張した。それにしても、「きっと未完成に終わる」と悲観するのはなぜだろうか。

 その1つの理由が「資金面」の問題だ。日本は建設費用9800億ルピーのうち約80%を円借款で供与し、しかも、利率0.1%、50年で償還という破格の条件で提供する。記事は、大幅な円安になった場合、日本は大きな損失になるだろうとした。

 2つ目の理由は「土地と建設コスト」の問題だ。現行のインドの法律では土地を取得できるかは何とも言えない状況で、高架橋にすると建設コストがさらにかかるかもしれないという。また、完成後の乗車料金は高額となり、多くの貧困者を抱えるインドでは建設費の回収は難しいだろうと論じた。3つ目の理由は、「反対の声が少なくない」ことだ。インドの鉄道管理レベルを考えると安全面でのリスクがあり、国内の宗教的対立、経済発展の不均衡ゆえにテロ行為の可能性も否定できないという。

 最後は「インドの目にあるのは日本だけではない」ことだ。インドは政治に独立性を求めており、中国のみならず米国や日本も警戒していると記事は主張。自身が最大限の利益を得るために、日本のみならず、フランスやドイツ、中国などとも引き続き接触を保つことが考えられるのだという。このプロジェクトの難しさはかねてから指摘されている。しかし、成功すれば、それだけ新幹線輸出への強力な足掛かりになるに違いない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)