日本経営管理教育協会が見る中国 第497回--大森啓司

 新年あけましておめでとうございます。

 今年もサーチナコラムをどうぞよろしくお願いします。

 2017昨年度9月の中国訪問で自転車の増加に驚いた1週間でした。今年最初のコラムは自転車以上に期待できる中国自動車業界の次の一手について触れてみたい。

■揺れた中国の自動車販売予測

 2017年の初め、自動車業界が予測した販売台数は2940万台、伸長率は5%であった。第一四半期から第三四半期の伸長率は4.46%~4.77%で、この目標に近い数字を残してきた。

 しかし、10月の伸長率は大幅にダウン、中国の自動車業界は「10月の成績は年間目標達成のため、思い描いていた理想の数字には届かなかった。しかし、自動車組合は市場の未来は中長期的に判断すべき、との見解を述べた。

 これは、2018年来るべき技術(自動運転・新エネルギーなど)による小休止かもしれない。

 中国人民銀行の予測では、2018年の中国のGDP成長率は6.8%。2017年の6.7%とほぼ変わらない。この経済の強さ、自動車市場への変わらぬ追い風となり、2018年の販売台数は3000万台を達成するだろうとの見解だ。

■2018年度中国大手の自動車業界の動向

 2017年12月に中国大手メーカーの一汽・東風・長安の3社が、提携協議書に署名した。協議の内容は、新技術での協力や運営等種々の分野に及ぶ。3社は新しいビジネスモデルの探索、新しい領域への展開で全方位にわたり提携する。

 言い換えれば、協力して新しい航海へ出発するのだ。今年の初め、一汽と東風によって始まった戦略提携が、3社になり進化した感じだ。「国家自動車隊」として、中国経済を牽引する大きな原動力になる事は間違いない。

■電気自動車事業の合弁、爆発的な増加に期待

 2017昨年の9月上旬、著者は北京訪問時に電気自動車BYD(比亜迪)に乗る機会があった。補助金が減額になった事もあるが、今なお、電気自動車の伸長率は著しい。これまでは個別の国産企業による電気自動車の市場への投入が続いていた。しかし、2018年には、外資合弁型の企業が新エネルギー車の大規模導入を開始する年となる。

 2018年は日本の自動車メーカーは当然、ドイツメーカーも新エネルギー車の発売を予定している。全国乗用車市場信息聯席会の秘書長(事務局長)は、2017年の電気自動車などの新エネルギー車販売台数は、50万台を突破今年は、100万台の大台を達成できるかがポイントと発言している。車だけに限るわけではないが、中国の今年の経済成長も見逃す事ができない。(写真は、北京市内を走る自動車。提供:日本経営管理教育協会)