中国メディア・今日頭条は28日、日本サッカー界の第一人者で中国にも縁がある岡田武史氏が、中国サッカーの問題をピンポイントで指摘したとする記事を掲載した。

 岡田氏は日本代表を初めてのワールドカップに導いた名将として広く知られているが、中国では2011年から13年まで務めた杭州緑城の監督としての認知度が高いようである。記事は「学者タイプの指導者である岡田氏が持つ厳しい風格と独自の戦術は、多くのサポーターの記憶に残るところだ」と紹介したうえで、9月に北京の日本大使館で中国のサッカー指導者を前に実施した講演会で岡田氏が示した、中国サッカーの現状に対する考え方を伝えている。

 まず、サッカーに対する選手や管理者のモチベーションについて言及。「みんなお金を稼ぐことばかり考え、それが満たされると前に進む動力を失ってしまう。日本ならそもそも出場機会がないであろう選手が、中国では驚くほどの給料をもらっているのだ」、「中国のサッカーマネジメント人材は、サッカーへの熱い愛情が不足している。本当にサッカーのレベルを高めようと考えている人が足りない」との指摘を紹介した。

 また、ユースの育成についても「中国ではサッカーに取り組む青少年が不足している」、「サッカーに励む中国の子どもたちは、学校での勉強時間が不足している。現役のプロ選手として活躍しているうちは問題にならないが、引退後に指導者となるにはより多くの知識や能力、例えばロジカルシンキングや日常のマネジメント力が必要になるのだ」と苦言を呈したことを伝えた。

 そして、「中国で生活し、指揮を執った経験のある日本人指導者の岡田氏は、中国サッカーについて非常によく理解している。彼の話は中国サッカーの痛い所を的確に突いている。関係者にはぜひ、真剣に反省してもらいたいものだ」と結んでいる。

 中国のネットユーザーもほとんどが岡田氏の指摘を支持。「その通り。お金が多く手に入れば力を尽くさなくなるのはどの職業でも同じ」、「上手くもないのに高級車を乗り回しているようでは中国サッカーは永遠に強くならない」など、特に実力に見合わない給料が向上心を削いでいるとの見方に対する共感が強く見られた。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)