12月11日、新幹線「のぞみ34号」の台車から異常音や異臭が発生し、台車に大きな亀裂があるのが見つかった。運輸安全委員会から新幹線としては初となる重大インシデントに認定される事態となったが、これまで約50年間無事故を誇ってきた分、ショッキングなニュースとなった。

 しかし、このニュースは新幹線をライバル視している中国にとってはプラスになるという。中国メディアの今日頭条は22日、最近日本やドイツで発生している問題が、「タダで中国高速鉄道を宣伝してくれた」とする記事を掲載した。

 中国のネット上では、中国高速鉄道はもはや新幹線を超えたという意見が多い。記事は、高速鉄道の技術でいうと、トップの4カ国は「日本、中国、ドイツ、フランス」で、なかでも事故ゼロの日本は抜きんでていると称賛。ドイツも「時計代わりにできるほど正確」と評されているとしたが、どちらにしても話が盛られて「神話」になっていると苦言を呈した。

 新幹線に関しては、初の重大インシデントが起きたばかりだが、英国で営業運転が始まったばかりの都市間高速鉄道では16日、車内で水漏れが発生、日本の日立製作所の車両だったことから、日本の技術が高いというのは本当かと疑問を投げかけた。ドイツに関しても、ICEでは遅れがよく発生し、11月8日にも2時間の遅れが発生したと指摘。1988年のICE脱線事故にも言及し、日本製品もドイツ製品も中国人は高く評価しすぎる傾向があるとした。

 これと「鮮やかな対照」となっているのが中国高速鉄道だと記事は主張。「安全で、乗り心地が良く、時間に正確」だからだという。また、総営業距離などでも自国民から称賛されていると胸を張り、ドイツの高速鉄道、日本の新幹線にも問題点があることが分かった今、自然と中国高速鉄道のイメージが高められ、中国人としては自信が持てると主張した。

 新幹線の重大インシデントに関しては、重大な事故につながりかねなかったわけで、中国高速鉄道の宣伝に有利になると喜ぶのは不謹慎と言わざるを得ないだろう。しかし、中国人が自国の高速鉄道に対してより一層自信を強めたのは間違いなさそうだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)