今、中国で最も親しまれている日本人として1、2番目に名前が出てくるであろう人物は、俳優の矢野浩二さんだろう。中国で高い人気を集めている矢野さんにこのほど、思いがけない「スキャンダル」が巻き起こった。中国メディア・今日頭条が5日伝えた。

 記事は、2000年に中国にやって来た矢野さんが抗日ドラマの日本兵を演じ続けたことで知名度を高め、08年に湖南衛星テレビのバラエティ番組「天天向上」の司会を担当するようになると、その親しみやすさから大きな支持を集めたと紹介。

 一方で「芸能界で波風が立たないなど永遠にあり得ない。近ごろ矢野さんにもスキャンダルが持ち上がった」とし、数年前に日本のテレビ番組に出演した矢野さんが「中国人にはイヌを飼う資格はない。北京の団地でイヌの飼い主をよく見かけるが、イヌが大小便してもお構いなし。至るところに糞尿が落ちていて、誰も拾わない。ペットだけでなく、近ごろは人間さえもが所構わず大小便している」と発言したシーンが中国のネット上で拡散し、一部で「矢野浩二が中国を侮辱していた」との批判が飛び出したことを伝えた。

 そして、矢野さんが4日に中国版ツイッター・微博(ウェイボー)上で、数年も前の映像を今更持ち出されたことに驚きを示しつつ「自分の言論に行き過ぎた部分と偏りがあったことをお詫びする。私の妻は中国人であり、子どもも中国人。中国は私の第2の故郷であり、中国を侮辱することは自分を侮辱することになる。私は中国を愛している。みなさんを永遠に愛している」とする謝罪声明を出したところ、多くの中国ネットユーザーが「矢野さんは間違っていない。確かにペットの大小便を放置したり、ロープでつながずに散歩したりするモラルのない飼い主がいる。矢野さんが謝る必要はない」とのコメントを続々と寄せたことを紹介している。

 記事は「つながれていないイヌが人を噛むというニュースが後を絶たないうえ、団地の路上には至るところに糞が落ちている、夜中にひっきりなしに吠えるといった現象が実に多い。本当にみんなちゃんとペットを飼っているのであれば、彼はそれでも文句を言うだろうか」と結んでいる。

 往々にして大きなイメージダウンにつながりかねない芸能界のスキャンダル。しかし今回の騒動を通じてより強く感じられたのは、矢野さんが中国の多くの人びとから大いに信頼され、愛されているということだ。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)