NTTや国立情報学研究所などのチームは20日、初の国産量子コンピューターの開発に成功した。国立情報学研究所によれば、この量子コンピューターは「様々な最適化問題の解を従来の計算機に比べて飛躍的に高速に得る」ことが可能だという。

 中国はスーパーコンピューター(スパコン)の分野で世界をリードする技術力を持つが、量子コンピューターはスパコンを圧倒的に上回る速度で計算が可能とされており、次世代の技術として各国で研究開発が行われている。

 中国メディアの今日頭条は27日、日本初となる国産量子コンピューターについて紹介する記事を掲載し、「中国は量子テクノロジーの分野で日本に追い越されたのか」と懸念を示した。

 中国は2016年8月に世界初となる量子通信衛星の打ち上げに成功している。この衛星は中国戦国時代に博愛主義を説いた思想家「墨子」から「墨子号」と名づけられたが、量子通信衛星の最大の特徴は盗聴が不可能だとされている。この実績から分かるとおり、中国は量子テクノロジーで世界をリードする国の1つであることがわかる。

 一方、日本で開発に成功した量子コンピューターはスパコンすら上回る速度で計算ができるように、量子テクノロジーは「次世代の非常に重要な技術」とされている。

 記事は、量子テクノロジーの分野における「覇権」を巡って世界中の国が研究開発を進めていると伝える一方、日本が量子コンピューターの開発に成功したことは「日本にとって大きな収穫であり、大きなマイルストーンになる」と指摘し、日本の量子テクノロジーにおける進展に警戒感を示した。

 だが、中国も日本に決して遅れをとっているわけではないと主張し、量子テクノロジーを用いた通信や暗号のほか、量子液体を用いたコンピューター部品の製造技術などを挙げ、一部の分野では「再び日本を追い抜き返した」と主張。日中の量子テクノロジーはすでに米国の科学界で話題になるほどの力を持っているのは事実と伝え、日中の量子テクノロジーをめぐる開発競争は今後さらに激化する見通しだと伝えている。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)