中国メディア・今日頭条は27日、「日本ではどうしてインターネットやモバイルネット分野で遠く中国に及ばないのか」とする記事を掲載した。

 記事は「インターネットやモバイルネット分野は、若い人の力があってこそ天下や未来を得ることができる。現状では米国と中国が業界をリードしており、科学技術や製造業が発展した日本は遠くおいて行かれている。それには理由があり、特に若い人の悲観的な感情が関係しているのである」としたうえで、具体的な理由を5点挙げている。

 1つ目は「日本国内における財産の大部分が高齢者の手中にあること」。「日本は特に高齢者を優待している社会であり、財産が高齢者に集中していることから、若い人が自らの将来について楽観的なビジョンを持てない」と説明した。2つ目は「結婚と出産の高齢化」だ。その背景として、若い人に養育費や教育費を負担する力がないことを指摘した。

 3つ目は「年功序列制度を突破することが極めて困難である」という点。日本の企業は「タテ型社会」であり、上下関係や主従関係の積み重なりによって成り立っていると説明し、一夜のうちに成功者になりにくい環境であるとした。4つ目では、年功序列制度と並んで日本の企業に特徴的な終身雇用制の弊害について言及している。また、5つ目では、社会保障制度が発展し、充実しているがゆえに、自分の知恵や能力で未来を切り開こうという意欲が薄れてしまったと論じている。

 記事はそのうえで「若い人は未来がないと感じており、創業しようという意欲が起きない。勃興、発展しているインターネット、モバイルネット業界に投資する力も弱く、米国や中国から大きく引き離されてしまったのだ」と伝えた。

 記事はSNSや電子決済、モバイルアプリを用いた各種サービスなどの分野で、日本に中国のような急成長が見られないことを指摘しているようだが、若者のモチベーションだけにその理由を見出すのは乱暴と言わざるを得ない。中国には、政府が外国のSNSの使用を事実上禁止するなど業界の発展にとって追い風となる社会的な要素が日本以上にあったことも大きな理由の1つだ。

 米国はインターネットのパイオニアとしてすでに長い時間業界を引っ張ってきた蓄積がある。これに対して中国の台頭はここ数年に起こったドラスティックなものだ。社会に急速な変化が起こるのは旺盛な活力の表れと言えるが、その一方で社会がまだまだ成熟に向けた途上段階の裏返しとも言えはしないだろうか。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)