世界一の自動車大国となっている中国では、中国車をはじめ米国や欧州、韓国や日本など、世界各国のメーカーの自動車が街を走っている。なかには日本ではほとんど見かけることのないメーカーの車も多く、日本の街中を見慣れた日本人からすれば非常に新鮮な光景が広がっている。

 だが、中国ではおもしろいことに地域によって見かける自動車に大きな偏りがあるのが現状だ。中国メディアの今日頭条は16日、中国の地域ごとに人気のある自動車について紹介する記事を掲載した。

 まず記事は、中国で最も発展している地域の1つである広東省では日系車が人気であることを紹介している。その理由は広東省では中国がモータリゼーション社会を迎えるずっと前から香港経由で日本車が市場に出回っていて、当時から現在まで高い認知度とブランド構築が成功していることが挙げられるとした。広東省では過去に車種別の販売台数ランキングでトップ5のうち3車種が日系車を占めたこともあるほど日系車が人気だとした。過去に香港経由で広東省に持ち込まれていた日本車は「密輸」だったのだというが、それだけこの土地では昔から日本車が人気だったということだろう。

 また、広東省から1000キロ以上北にあり、上海に近い江蘇省や浙江省などでは、上海GMのビュイックやフォルクスワーゲン(VW)の人気が高いことを紹介している。ビュイックが人気なのは上海GMのお膝元と呼べる地域だからかもしれない。また、VWは中国で合弁メーカーとしては最大のシェアを獲得しており、さすがの強さと言えそうだ。

 ほかにも記事は、人口大国の中国においても広東省、山東省に次いで人口が多い河南省では中国車の人気が高いことを紹介したほか、首都である北京ではアウディの人気が高いことを紹介した。北京でアウディが人気なのは、アウディが政府高官などに支持され、そのハイクラスのイメージが広まったためとも言われている。事実、中国では政府関係者や企業家など、社会的地位がある人ほどアウディを好む傾向がある。

 どの自動車に乗るかはあくまでも個人の好みや予算によるものと言える。だが、中国は地域間の発展が不均衡で所得格差が大きかったり、消費概念が違っていたりして、それが地域間における人気の車の違いにつながっていると言える。日本の市場とは大きく違っていて興味深い。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)