経済の発展と同時に多くの中国人が海外旅行を楽しむようになっており、現在の中国は海外旅行がブームになっていると言えるだろう。日本にも多くの中国人観光客が訪れ、買い物や観光を楽しんでいる。「爆買い」という言葉も生まれるほど、中国人の購買意欲は凄まじいものがあり、渡航先の経済にも大きな影響を及ぼしている。

 中国メディアの今日頭条は16日、中国で韓国旅行の排斥運動が起きると日本を訪れる中国人が増え、日本旅行の排斥が起きると韓国を訪れる中国人が増えると伝える記事を掲載し、中国では数年前まで人気のある海外旅行先といえば韓国であったが、最近は日本やタイが人気の旅行先となっていることを紹介している。

 かつて尖閣諸島(中国名:釣魚島)問題で日本を訪れる中国人が減少した際、韓国を訪れる中国人が増加した。逆に高高度ミサイル防衛システム「THAAD(サード)」問題で中韓関係が悪化すると、韓国を訪れる中国人が減少し、日本に渡航先を変更する中国人が増加したとされる。

 中国人観光客が減少し始めた当初、韓国の旅行業界は「中国人観光客が来なくても大丈夫だ」と高を括っていたようだが、現在では韓国旅行業界は非常に不景気で、多くの観光地や免税店に客がおらず、閉店する店もあるほど、韓国旅行業は経済的に大きな打撃を受けていることを紹介した。こうした結果を受け、韓国の観光業界では中国の観光客の重要性について理解が深まり、改めて中国人観光客の誘致を大々的に始めたことを紹介している。だが記事は、「すでに中国人観光客の目は韓国ではなく、シンガポール、タイ、日本に向けられている」と伝えている。

 中国では政治やその他の理由で韓国製品に対する不買運動が行われており、韓国へ旅行で訪れる中国人も減少した。中韓両国は関係を改善することで一致しているが、減少した中国人旅行客の足取りはまだ完全には回復していない。中国人旅行客の渡航先は政治の動向によって大きく変動すると言えるが、これは中国政府が莫大な経済効果をもたらす中国人旅行客の存在を外交カードとして使っているからであり、それに振り回されるのは中国の思う壺だと言える。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)