子どもには健康で元気に成長して欲しいものだ。日本でも中国でも親であるならば、子どもの健やかな成長には関心があるだろうが、同じ子どもでも日本と中国では「体力」の面で大きな差があるのだという。

 中国では近年、青少年たちの体力不足が問題となっており、大学生が参加した軍事教練では数時間の間に50人ほどの学生が倒れてしまったり、高校生のスポーツの記録が40年以上にわたって更新されないなどの問題が生じている。中国メディアの捜狐はこのほど、「中国の青少年の体力は日本の青少年よりも大きく劣っている」と伝える記事を掲載し、その理由を考察している。

 まず記事は、中国の青少年の身長や体重といった数値は日本の青少年と大きな差はないことを指摘する一方、心肺能力や柔軟性、俊敏性といった点では日本人の方がはるかに優れていると指摘した。日本人と中国人は同じ人種であるため、根本的な理由で体力に大きな差が生じるとは考えにくいが、それでも体力に大きな差が生じているのは「お金や食べ物がないからではなく、中国の青少年には時間がない」ためだと紹介。

 中国の青少年は勉強に時間を取られすぎていると伝え、中国の子どもは1日平均8-9時間も学校での授業があることを紹介し、日本を大きく上回っていることを強調した。学校での授業に加え、中国の子どもたちは毎日、大量の宿題が出されることが一般的で、スポーツに親しむ時間がないというのは事実だろう。

 さらに記事は、「親も問題を悪化させている」ことを指摘している。一人っ子政策が長年にわたって行われてきた中国では、親が子どもを甘やかすことが多く、スポーツや身体的なトレーニングは「子どもにとって苦しいこと」だと考えられがちだ。そのため親たちは子どもに必要な「運動」の機会すら奪っている。中国の小学生は親や祖父母に自動車や電動バイクで送り迎えをしてもらうのが当たり前で、登下校の際に「歩く」機会すら少ないのが現状だ。

 青少年にとって学業はもちろん大切だが、健康に成長するためには適度な運動も重要だ。だが、超学歴社会の中国では運動よりも勉強が優先されており、今後も青少年の運動不足が深刻な問題になっていくことが予想される。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)