外務省は1日、ASEAN10カ国における対日世論調査の結果を発表し、回答者の87%が日本の対ASEAN支援は「役立っている」と評価したほか、回答者の91%が日本は「信頼できる」と回答した。

 外務省によれば、同調査はブルネイ、カンボジア、インドネシア、ラオス、マレーシア、ミャンマー、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナムのASEAN10カ国において、各国の18歳から59歳までの300人を対象に、インターネット及び一部訪問面接を併用して行われた。対日関係については、回答者の89%が日本と「友好関係にある」と回答したほか、戦後70年の日本の平和国家としての歩みについて、88%が「評価する」と回答した。

 また、「この50年間、どの国(地域)がASEANの発展に貢献してきたと思うか」との質問に対し、全体の55%が日本と回答してトップとなった。次点は中国で40%、さらに米国が32%、韓国が24%と続いた。

 同調査結果について、中国共産党機関紙・人民日報系の環球時報(電子版)は4日、ASEAN諸国の日本に対する好感は「あくまでも抽象的なイメージに基づくもの」だと論じた。

 記事は、中国社科院日本問題専門家の盧昊氏の見解として、「日本は戦後、ASEANに大量の外交資源を投入してきた」と伝え、日本はASEANを外交基盤としたうえで、民間交流やソフトパワーの輸出といった点で一定の成果を挙げてきたと指摘。

 一方で、日本は東アジアの国に比べてASEANから地理的に遠く離れているため人的交流の頻度も限定的であり、日本とASEAN諸国の相手国に対する理解も限定的だと主張。ASEAN諸国の日本に対する好感は「抽象的なイメージと固定概念に基づくもの」であり、双方の国益に直接的な対立が生じれば、ASEAN諸国における日本に対する好感は崩れ去る可能性があるとの見方を示した。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:(C)mangone8/123RF)