日本人の想像力やアイデアはしばしば、中国のメディアやネット上で「脳洞」(脳みその穴を埋めるほどの想像力)という言葉とともに紹介され、称賛される。中国メディア・今日頭条は10月31日、日本で以前に制作されたある店舗のポスターを「心が痛みながらも萌えて仕方がない」と評した記事を掲載した。

 記事が取り上げたのは、日本にある比内地鶏専門店のポスター。「創意や視点が非常に独特。清々しいデザインのなかで、最高のネギマ串になる鶏の旅を描いている」、「これを見たら、ねぎま串を食べないとこの鶏に申し訳ないと思ってしまう」とし、そのポスターの画像を紹介した。

 ポスターは4枚1組になっている。風呂敷に包んだネギを背負い「では、ねぎまになってきます」と秋田の農村を出発する1羽の比内地鶏。移動の車内で「今朝産んだ卵を持ってくればよかった」と後悔し、「こんな所で食べられる訳にはいかない」と路地のイヌから必死に逃げ、ついに目的の店にたどり着いて「食材です」とあいさつする。自ら食材になるための旅をする比内地鶏の後ろ姿からは、何とも言えぬ哀愁と覚悟が漂ってくるのである。

 これは、2014年に兵庫県伊丹市の西台地区にある店舗で繰り広げられた商店街ポスター展の作品の1つ。商店街ポスター展は、地域の活性化を目的として若手クリエイターが地元の各商店のためにインパクトのあるポスターをデザイン、作成して展示するイベントだ。

 ポスターを見た中国のネットユーザーからは「見た瞬間鶏肉が食べられなくなった」、「君はプロの鶏だね。リスペクトしなければ」、「心が痛む。この鶏は最終的に食べられることを覚悟したの?」など、鶏の運命に同情するコメントが多く見られた。「日本人はきれいに食べることが、食べ物に対するリスペクトだという認識がある」という感想を残すユーザーも見られた。いずれにせよ、日本でも話題になったこの広告は、中国人に対しても心を揺るがすインパクトを持っているようだ。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)