日本を訪れる中国人観光客や留学生が増加する一方で、強い愛国心ゆえに日本を訪れた中国人を批判する人もいる。だが、日本を訪れただけで批判する中国人に対し、「真実の日本」を知ってもらおうと積極的に情報を発信する中国人がいるのも事実だ。

 中国メディアの捜狐はこのほど、「日本を知る」として、ある中国人が20年にわたって日本で生活して感じたことを記した文章から、中国に向けて日本を紹介する記事を掲載した。

 この中国人は1984年に国費留学生として食品化学を学ぶために来日し、卒業後は日本の企業に就職し、現在は北京に進出した日本企業の支社で仕事を続けている人物だ。

 もともとこの中国人は1960年代生まれだというが、この世代の中国人は反日教育を受けてきたゆえ、彼も訪日前は日本に対して恐ろしい印象を持っていたようだ。

 しかし彼が留学生時代に日本で接した日本人は皆、偏見を持たない人間味あふれる人ばかりで、困っている時には親切に接してくれる人ばかりであったとしている。日本の教師や学友や同僚から偏見をもって見られることはなく、職場での扱いも他の日本人と同じだったとした。それゆえ「中国人と日本人は本質的に大きな違いはなく、お互いが誠実に接すれば友好関係を築くことができる」という結論に達したという。

 また学生の頃に自転車旅行をし、先々で多くの人から助けられた経験から日本人に対する印象が全く変わり、「日本人はケチで冷淡だ」という印象も一変したとした。ゆえに「国を代表する政治家たちの間で喧嘩をしても、一般庶民はどの国の人に対しても友好的に接し合うべきだ」と述べている。

 この中国人は、中国国内の人びとが反日感情を持つ背景に理解を示しつつも、「理性的な愛国心」を持ち、「他国に関心を持つ時には、その国の学ぶ価値のある点に注目する必要がある」と指摘。その意味で、日本にはまだまだ多くの学ぶべき点があると伝えた。インターネットなどを介して様々な声が行きかうようになったが、中国ではこの元留学生が述べるように理性を働かせることが個々に求められていると言えよう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)