日本経営管理教育協会が見る中国 第486回--坂本晃

人工知能(AI)とは

 近年の情報通信技術の一部とも考えられる人工知能(AI)は、どのようなものであろうか。マスコミなどを賑わした囲碁の名人対囲碁のコンピュータソフトの対決で、囲碁のコンピュータソフトが勝利を収める結果があったことも報告されている。つまり人の考えと、それらを集大成して改良したコンピュータソフトとの競争である。

 これらの人工知能(AI)は、現在どのように扱われているだろうか。取りあえず日本国の政治の考え方を知る上でまとまったものとして白書が、毎年各省庁などから公開されている。情報通信技術を取り扱う省庁として、以前は郵政省が管轄していたが、現在では総務省になっている。

 その総務省が発行している「情報通信白書」を開いてみた。平成29年版(2017年)の目次からは、目次の項目として「人口知能」の用語は見当たらなかった。しかし、平成28年版(2016年)では、第4章第2節に「人工頭脳(AI)の現状と未来」、第3節に「人工頭脳(AI)の進化が雇用等に与える影響」が記載されている。

 その観点は、➀実用化の可能性、②導入が雇用に与える影響と社会の受容性、③導入による既存の仕事・業務の代替の可能性、および新規の仕事・業務の創出の可能性となっている。

情報通信技術(ICT)の将来

 第3次産業革命が動力の実用化で人の力仕事が減少した。第4次産業革命は、情報通信技術の発達で人の脳の仕事を減少させると言われている。実用になった最初のコンピュータは、ひとつの部屋が必要だったが、機材の小型化、微細化が進歩し、卓上型のコンピュータの時代から、ノート、さらにはスマホまで実用になってきた。今後さらに微細化の技術が発展し、原子レベルを扱う時代になろう。

 同時に医学の進歩に合わせて、人工細胞と合わせて寿命が延びる社会を予想するのは、とりあえず夢物語としよう。

人の脳の働きと心は

 写真の雨の銀座歩行者天国を歩く人々は、皆心を持っている。心の働きは心理学や医学、経営学などでも広く研究されているが、まだまだ開発途上であろう。多くの消費者の心の動きを的確に予測できれば、ビジネスや政治に役立つだろうが、マインドコントロールと言った一面の恐ろしさも秘めることになる。

 現在の先進国の経済水準を全ての人類、約72億人がその一生を通じて享受できれば、とりあえずはよいとしたいものである。

(雨の銀座歩行者天国を歩く人々の心は。写真提供:日本経営管理教育協会)