中国では日本に対する蔑称がいくつか存在するが、そのなかに「日本鬼子(リーベン・グイヅ)」というものがある。日本人にとってはピンとこない言葉だが、これはどのような経緯で使用されることになったのだろうか。

 中国メディアの網易は18日、中国人の日本に対する蔑称は時代とともに変化していることを紹介し、かつては日本に対して「倭寇」という蔑称が使われていたこともあったが、それから「鬼子」、「日本鬼子」などに変化したことを伝え、日本鬼子という言葉が持つ意味やニュアンスを紹介している。

 記事はまず、中国語では「鬼」という言葉には「死者の魂」、「幽霊」、「亡霊」といった意味があり、俗説としては「鬼」は恐ろしい風貌をしていると紹介。また、中国語で鬼という言葉は一般的に「否定的かつ貶める意味合い」を持ち、当初は西洋人に対する蔑称として「洋鬼子」などといった形で使われるようになったと紹介した。

 倭寇とは13世紀から16世紀にかけて存在した、日本人も多く含まれていた海賊を指す言葉だが、中国では日本に対する蔑称として使用されていたこともあるようだ。その後、倭寇という日本に対する蔑称が日本鬼子に変わったのは清朝末期、日清戦争が始まる頃に、清朝の政府関係者が発言した言葉が元で、その後、日中戦争を経て定着し、今なお中国で日本に対する蔑称として使用されるようになったと紹介した。

 つまり、中国語の日本鬼子という言葉には「人とも思えない化け物」といったニュアンスが反映されていると言えるが、日本語で鬼という言葉には必ずしも否定的なニュアンスが含まれるわけではないため、日本人としては蔑称と言われてもピンと来ないのが現状ではないだろうか。こうした感覚の違いを逆手に取り、日本のネット上では過去に日本鬼子という言葉を擬人化させ、日本鬼子(ひのもとおにこ)として可愛らしいキャラクターを作る動きが持ち上がり、中国人たちを驚かせたこともある。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)